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明治用水と枝下用水
 今 からおよそ170 年前の江戸時代、和泉村(今の安城市)の代官だった都築弥厚は、財産のすべてを使いはたし明治用水の計画を立てましたが、多くの人々の反対にあい、実現できませんでした。都築弥厚が亡くなっておよそ50 年後、明治13 年に明治用水は完成し、後に「日本デンマーク」と呼ばれるほどまでにこの地域の農業は発展しました。

 枝下用水をつくる工事は明治20 年に始まり、その後7 年間を費やして明治27 年に主な用水路が完成しました。枝下用水の工事で最も活躍したのは、滋賀県に生まれた西澤真蔵でした。実業家だった西澤真蔵は、農家の人々の心に打たれ、お金もうけのためではなく、命のように貴重な水を水田に導くため、財産を使いはたし借金を重ねて工事を進めました。

 先駆者たちの大変な苦労と、おおぜいの人々の努力が実を結んだからこそ、私たちは今日、水の恩恵を受けることができるのです。


【明治用水】


【枝下用水】